クロスバイクで淡路島1周・1日目

 

友人に「旅の記録を書いて」と言われて、自慢したい症候群の私は「なにそれすてき」と1秒でブログを開設してしまいました。

 

筆不精で語彙力皆無のため、どこまで続くか、またどこまで魅力を伝えられるか分かりませんが、私自身の備忘録も兼ねて書き留めていこうと思います。

 

はじめましての方も、そうでない方も、どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

さて、記念すべき初回の記録ですが、まだ記憶も鮮明な直近の旅行にしようと思います。

名付けて「えっ!?この高低差をクロスバイクで!?真夏の地獄ライド淡路島1周の旅」〜!!!!!

 

去る8月某日。夏休みを付与された私は、九州にいる友人を訪ねて鹿児島旅行をする計画を立て、3連休をとっていたのですが。

 

嫌な予感はしていたんです。

それまでも、何回も計画を立てチケットを予約して旅館をとって粘りに粘って結局2、3日前に断念。コロナのせいでキャンセル代だけが積もっていくという経験を重ねてきました。(学習しろ)

 

そして今回も例に漏れず、忌まわしきコロナ第2波のじわりじわりとした影響によって、県外旅行自粛の通達は私に重くのしかかってきたのでした。

泣く泣くキャンセル代をお支払いし友人にはオンライン土下座をかまして、後に残ったのは悲しき3連休。

これは何かしないともったいない!ということで、思い立ったのが淡路島1周でした。

 

淡路島、県内

輪行(自転車を分解して持ち運ぶ)方法も知らないから家から淡路島まで自走、3密回避

さらにこのクソ暑い中連れ立ってくれる友達もいない、感染リスク皆無

 

素晴らしい。コロナ禍でなければ思いつきもしない最高に衛生的な旅行です。

 

以前しまなみ海道を走破したときには、

・暑すぎて下痢になる

・お尻が痛すぎてお話にならない

の2点が課題となりました。

1点めは恐らく、汗をたくさんかいているのにドケチな私は水しか飲まなかったため、電解質バランスが崩れて下痢になったものと考えます。

よって今回は経済的なポカリのお粉を用意しました。

2点めの課題は、長時間同じ姿勢で漕ぎ続けることでお尻のケツ流が滞ってしまい、また地味な段差でお尻が跳ねて自重で痛めつけられてしまって最後の20kmあたりから泣いてしまったことです。

なのできちんとパッド入りのインナーパンツと、サドルのカバーを買い、10分ごとに意識してお尻を持ち上げて血流解除することにしました。

 

今回の最大の懸念は、私がパンク修理の方法も知らないことです。淡路島の南側は山しかないので、パンクしたら詰みますが、何とかなるやろの精神で出発しました。(実際何とかなりました。)

 

そんなこんなで自転車初心者にも程がある私は、大いに余裕を持って3日間の日程を組みました。早い人は日帰りで1周されてしまうのですが...。

幸い台風も来なさそうだし天気はかんかん照り!

ろくに計画も立てず、淡路島に出発です。

 

 

1日目

明石から淡路島に渡るには、

・車で明石海峡大橋を渡る

ジェノバライン(フェリー)に乗る

・泳いで渡る

の3通りあります。

実は自転車で明石海峡大橋を渡ることはできないんですね。

仕方がないのでジェノバライン乗り場を目指します。

始発は意外と遅い、6:30。それに乗るために家は5:30に出ます。

土曜日ということもあって、ジェノバライン乗り場には自転車乗りの人たちもたくさんいらっしゃいました。

皆さんめちゃくちゃいいロードバイクに乗っておられるしベテランの風格がむんむん...。

当たり前ですがクロスバイクで乗り込んでる人なんていなくて、心細くなりました。

 

明石から淡路島まではフェリーで約13分の旅路。

意外と長いですよね、泳いだら何分かかるんでしょう。

夜勤明けだったので眠くて眠くて、しっかり仮眠をとれてしまいました。

 

淡路島に到着。

前日届いたヘルメットを手慣れた(風な)手つきで装着し、ローディーに混じって漕ぎ出します。

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淡路島の海。うーんめっちゃ綺麗。

なかなか身近に海がないので、波の音を聴いてるだけで非日常感に包まれます。

海をより近くで見ながら走れる、時計回りで淡路島を回っていきます。

 

最初はいたって平坦な道。お店もたくさんありますし、車もかなりびゅんびゅん通っていい感じの田舎です。

少し行くとなにやら見えてきましたね。

 

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これがかの有名な(?)謎の大仏です。

今や持ち主がわからず、老朽化も激しいため取り壊しを予定されているとか。

たしかにお腹の部分、ガワが剥がれている気がします。

下の台座の部分は展望台になっているのですが、スプレーで大量に落書きされていました。

完全に廃墟ですね。

そしてよく見ると首の部分にも展望台らしきものが...怖い!しなんか罰当たり!

今にも崩れそうな心許ない支えと、吹き曝しの展望台。

昔はあそこにも登れていたのでしょうか、やばいです。

 

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誰もいねー。

本当に誰もいません。動いているものはうみねこと車だけ。

青い海、白い雲、輝く空、静かな浜辺。全て独り占めです。

 

1つめの峠に差し掛かるまでは本当に至って平和な道のりでした。

淡路島、余裕やん。しまなみ行けたし行けるっしょ。

でも。この後、亡くなったんだよね...。

 

 

由良という地点を超えると、急に淡路島の裏の側面が姿を表します。

えっさっきまでの海どこ行った!?と言わんばかりの山、坂、木、峠、うねうね。

しかも山の中なのに木の枝は影を作ってくれません。めちゃくちゃ暑い中変速を一番軽くしてひたすら足を動かします。

途中後ろから何人にも抜かれていきました。

みんなすんごいぜーはー言って、叫びながら漕いでました。

 

私がしんどいのはクロスバイクだからとか、運動不足だからとかじゃなくって、ちゃんと鍛えてらっしゃるローディーの方でもあれだけきついんだと思ったら、少し頑張れる気がしました。(でもたぶん一番は運動不足のせいだと思う)

 

結局、あと5mがどうしても登れなくって、歩いちゃったんですけどね。

後悔してるのでまたいつか必ず、再挑戦します。

 

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お待ちかね立川峠の名所、ナゾのパラダイス。

写真で見るよりずっと静かに、異様な雰囲気でそこに佇んでました。

秘宝館の名の通り、ちんとまんのオモチロイ展示がしてあるとの噂。

ぜひ拝見したかったのですが、ここは女1人ではなかなか入る勇気ありませんね。

気心知れたカップルは楽しめるのではないでしょうか。

 

ここで一旦下り坂に突入していたので油断しましたが、再度上り坂に変わります。

もう本当に、淡路島が嫌いになるかと思いました。

こんなにしんどいとは思わなかった。

 

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海抜0m地点から、こんなところまで上がってきちゃうんです。

信じられない。

自転車で通っていい道じゃない。

規制したほうがいい!...は冗談ですが、実際下り道はくねくねな上かなりスピードが出てしまうので、事故も多いそうで。

基本的なことですが、ブレーキの効き具合はしっかり点検して臨みたいですね。

 

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1つめの峠を降りてまた海のそばまで戻ってきました。

南淡路水仙ラインと呼ばれている道です。

水仙の咲く季節にはとってもいい香りがするんだろうなあ...あいにくと今は自分の汗と潮の匂いしかしません。

 

1日目はこの辺りに宿をとっていました。

15:00くらいに着けてたらいいなと思っていたのですが、時刻はまだ11:00。

えっ時間計算おかしくない?

見積もりが適当すぎました。

時間を潰そうにも、この辺り、ほんっっっっっっとうに何もないんです。

お昼ご飯でも食べようかと、土生港のあたりまで行って、「はぶ荘」さんという民宿を見つけました。

ネットで調べると、めちゃくちゃ料理の美味しいお宿のよう。

「最初に言っとくけど、料理は一流!施設は三流やで!」って自分で言っちゃってるし...。

なるほど、そんなにお料理に力を入れてらっしゃるならぜひいただきたい!と思ったのですが、財布を確認するとなんとも現金が心許ない。

女1人旅中は、あんまりお金を持ち歩きたくないんですよね。

でも南淡路はコンビニなんて全くないですし、ATMも見かけません。キャッシュレス対応のお店も少ないです。

やはり最後に信用できるのは現ナマと痛感いたしました。

おいくらくらいするのかわからず、怖かったので、今度の機会にリベンジを誓って。

 

近くの土生港にやってきました。

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目の前の島、沼島へ渡ることにします。

沼島は「国生みの島」と言われています。

なんでも、イザナギイザナミが国をつくるために矛で海をかき混ぜ、引き上げた矛の先から落ちたひとしずくが固まってできた島なんだとか。(他にも候補地はあるそうです)

小さな島ですが、かなりのパワースポットのよう...!

日本神話にわかオタクの私はさっそくフェリーに乗り込みます。

 

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めちゃくちゃ綺麗な夏ですね。

ここはとくべつ時間がゆっくり流れているような気がします。

漁師さんたちが網を片付けながらのんびり談笑しておられました。

沼島といえば鱧、鱧といえば沼島と言われるくらい、鱧が有名なようです。

鱧目当てに美食ツアーで来られていた方々もたくさんおられました。

鱧って今まで食べたものは、小骨がどうしても気になるし、そこまでありがたがって食べるものじゃないなっていう印象だったので、どうしても食指が動かなかったのですが

せっかく来たからには食べなきゃならねえ。

「民宿お食事処 あさやま」さんにお邪魔しました。

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みて...!このおっきい鱧天!

食べてよかった。

ふわっふわのさっくさくのめちゃくちゃ美味しい天ぷらでした。

小骨なんか全くないですけど?

ただただ口当たりのよい上品な白身

沼島。なんて最高なんだ。

 

これに小鉢2つとご飯とお味噌汁がついて、定食でした。

絶対おすすめです、鱧を食べに沼島に来てください。

 

次は

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この坂道を登って

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上立神岩へ!

このとんがった岩、30mあるそうです...。

意味わからん。

イザナギイザナミがここを回って夫婦の契りを交わしたそうで、よーく目を凝らすと♡マークの形に岩が窪んでいるんです!

こんなところで、誰かが彫ったのかしら?

それでも十分すごいですが。

 

ここで先に写真を撮っていらっしゃった老夫婦とお話し。

綺麗なお水を求めて前日に思い立ち、東大阪から来られたそう。

アクティブすぎる...。

というか、前日に思い立って沼島に泊まろうなんて、めちゃくちゃ玄人ですよね。

とっても仲の良いご夫婦で、私もこんな風に歳を重ねられたらなあと思いました。

 

この後おのころ神社に行かれるというので、ご一緒させていただきました。

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疲れたふくらはぎがぴくぴくしちゃう階段。

イザナギイザナミが祀られています。

道中たくさん小さなカニがいました。

もしかして、こういうカニも神話に登場したりするのかしらん。

とっても心地よい空気でした。

 

 

さて、お宿チェックインにちょうどよい時間になりましたので、老夫婦にお別れを告げ、本島に戻ります。

 

泊まったのは「おれんじ荘」さんという民宿。

こちらも、お料理が格別だと口コミで有名なお宿です。

予約のときに「女性?自転車?1人?坂道結構きついけど、大丈夫ですか?」とかなり念を押されたのですが、坂道とは峠のことだと思い込んでいた私、「あっ全然大丈夫です!がんばります!」と元気よくお返事。

実際はお宿に着くまでに、峠よりも斜度のきつい坂道があったのでした...。

自転車で登るなんて到底無理。こけます。

美味しいご飯に無事ありつくため、自転車を降りて歩きました。

 

お宿の写真はなぜかないんですが、朝日の臨める高台にあって、とても綺麗に整えられたお部屋でした。

1人で使わせていただくのがもったいないくらい。

着いてさっそくお風呂をいただき、さっぱりしてご飯をいただきました。

鱧コースではなかったのですが、鱧の湯引き、刺身、鍋とたくさんいただきました。

他のお料理もほっぺたが落ちまくる美味しさ。

汗まみれになりながら、ひいひい漕いで何が楽しいかってこの瞬間やんなあ〜!乾杯!

 

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この場所は、auだと電波が立ったり立たなかったりでネットに接続できませんでしたが、ここまで来ていつもどおりSNSやらメールやらに縛られてる道理もないよなと思い直し、早々にスマホを切ってゆっくり過ごせました。

手元にスマホがあると、どうしても見てしまいますからね。

 

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1日目はこんな感じ。

明日に向けて、英気を養います。

 

2日目につづく。